海外大出願時に知っておけばよかったこと

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Dropboxのフォルダを整理していたら2013年に書いた後輩向けのメモ書きが出てきました。特に加筆修正もせずベタ張りで共有します。 海外大受験生の参考になればと思います。

現高3の僕らがもっと早くに知っておけばよかったこと…

* 今年受験生の僕ら(高3―4大柴・渡辺)が、後輩に同じ苦労はしてほしくないという思いで書いています。オフィシャルなものではなく、受験生の一意見として参考程度にとらえてください。

併願

基本的には高3の春休みまでに三科をある程度完成させておく必要があると思います。併願するかの決断時期も高2の終わりあたりがいいのではないでしょうか。可能ならば高3春のセンター同日、東大同日で合格に近いところまで持って行く。高3の夏以降は完全に海外に時間を取られると思っておいた方がいいです。下記は僕のものをもとにしたタイムスケジュールです。

  • 高1 日本の勉強(学校と、塾行っている人はそれも)を中心に。適度に英語に触れて。
  • 高2 年内 TOEFL100以上に。時間かかる人は高1からコツコツやる。日本もまじめに。
  • 高2 1月 SAT Subject 2つ。
  • 高3 春  日本、ある程度完成
    • 5月 SAT Reasoning2回目
    • 6月 SAT Subject
    • 8月 エッセイ、日本
    • 10月 SAT Reasoning2回目
    • 11月 Early Actionしめきり
    • 12月 SAT Reasoning3回目
    • 1月 Regularしめきり 併願はリスキーです。どんなに高3一学期時点で成績が良くても2学期の出願に追われていて東大に落ちてしまった先輩が何人もいらっしゃいます。特に純ジャパで併願成功例はあまり知りません。あとは、例えば東大との併願でなくても、慶応とかのAO入試と併願するという手もあります。米大を受験する人にとって日本のAOは楽らしいです(受けた先輩が言っていました)。

GPA(学校の成績のこと)

端的に。全教科8.0以上とればGPA5点満点です。開成は他校に比べて相当GPAをとるのが楽だと言われています。定期テストはしっかり対策すればできるものなので、毎回ぬかりなくやりましょう。また、中3からの成績を要求する大学があります(Yaleとか)。高1からだと思って油断していると痛い目に遭います。

その他、文理選択する際には、理系を選択すると有利です。理系にしろって言っている訳ではないですが、後述のSAT Subjectや、併願する際の労力を考えると、明らかに理系が楽です。また、審査官は「科目選択で常に一番上のコースを選択しているか」ということを見てきます。理系の数学3Cがこれに該当するため、選んでいないとこれを言うことができません。

SAT(TOEFL100超えてからSATに移行するのが望ましい)

SAT Reasoning⇒以下の3セクションが受験必須。

  • MATH:中学生レベル。満点とれます。perpendicularとか、そういう数学の用語だけ押さえればOK
  • WRITING:文法とエッセイという2セクションがあります。文法は日本の英語の勉強をしっかりしていれば、あとは問題を解きまくればなんとかなります。エッセイは厄介です。25分でA4見開き2ページは厳しいです。普段から英語を書く癖を付けるしかないと思います。英語独特のエッセイ構成についても、書きまくってマスターしましょう。日本の受験レベルの文法力があれば、あとは語彙とイディオムを詰めて書きまくるだけです。
  • READING:日本人が最も苦手とするセクションです。本や雑誌を読みまくりましょう。ネイティブと比べると圧倒的に活字に触れる機会が少ない訳です。だからスコアが出ないのです。とにかく速く正確にできるようになりましょう。問題自体は日本語で書かれていたら全問正解できるようなものだと思います。ただ本当に時間が足らない…。 全部「まだ大丈夫」とか言っていると高2、高3になってきついです。これを読んで本気で海外に行きたいと思うなら、今日からとにかく毎日英語に触れましょう。(なんか塾の宣伝文句みたいだけど…)

SAT Subject

物化生、世界史、MATH2、Literatureなどから選択。大体の大学で2つは必須。日本人では圧倒的に物理とMATH2を選択する人が多いです。2つとも満点は狙えるでしょうし、少なくとも750/800くらいはとれると思います。

おすすめSAT参考書

  • The Official SAT Study Guide(これを繰り返し解くのが何よりも効果的だと思います)
  • Hot Words for the SAT(SAT受ける人は大体持っている。これだけでは不足だが、やるべき)
  • Vocabulary Cartoons 1,2(1単語1挿絵ですぐ覚えられる良書)
  • The Unofficial SAT Word Dictionary(全3000語。全て覚えれば単語で敵なし)
  • Barrons MATH2 / Physics (Subjectはこれを使いました)

TOEFL(日本生まれ日本育ち、略して純ジャパの壁)

恐らく学校の勉強をそこそこしてきた人が、特に対策をせずに受けると40点ちょいでしょう、僕も一個上の先輩もそうでした。そして、そこから80点代にあげるまでには700時間の勉強が必要と言われています(80→100は300時間)。

壁1:圧倒的語彙力の差

まず学校の英語とTOEFLでは要求される語彙力のレベルが段違いです。しかし、こつこつ努力すれば確実に身に付く能力であるため、純ジャパである人は最も重視すべき力だと思います。

  • Step1 大学受験用→学校で配られたのを一冊、つべこべ言わずに丸暗記。ここではひたすら無心で何百個単位でざーっと覚えることを何周も繰り返すこと。一日何単語系は禁止。 TOEFL用→まだまだ基本語、これも一冊3000語ほどのやつを。ここらへんからゴロや絵などの何かしらイメージ付きで覚えた方がいいと思います。何か感覚や感情、イメージが想起されたときに、つられて単語も思い出されるようにするのです!・・・実はこのレベルが一番大変かもしれない。
  • Step2 SAT用→ここから発展編。なるべく語幹やどの単語から派生してきたのかを考えるなり辞書をひくなりしましょう。ここまでの知識が一気につながってくるはずです。それが見つからない場合、僕はゴロを考え、絵が思いついたときは絵を添えておきました。このレベルになると、以前のように脳筋プレイする必要はなくなってきます、まずは一周を目標にして、そのあと復習という形にしましょう。

壁2:リスニング力

TOEFLにおいて、実はReading以外のすべてのセクションに紛れ込んでいる曲者がこやつ。ひたすらに慣れですが、ある程度の段階はあると思います。

  • Step1 自分が発音できない音は聞き取ることができません。まずは、英語耳の青いやつを買いやりましょう。発音いらないという意見も聞きますが、高みを目指すのあれば必須であることは言うまでもありません。(アクセントはもっと重要)
  • Step2 音が聞こえるようにする。まず、10~17単語でそのうち知らない単語二三個程度の例文と、その音源を用意する(僕はTOEFL TEST 必須英単語5600)。そしてそれを、普通の速度→文字見ながら音を完全に真似する・速め→見ずに同じことをやる・超速め→別のこと(例えば暗算)をしながら同じことをする の段階に沿ってこなします。疲れるので一日一時間程度でしょうか。三か月頑張ってみてください。
  • Step3 後はTEDやiTunes U、CNNなどで多聴してください。

以下、他に使える小細工を書いていきます。

  • Readingでは英語の文構造:一段落のだいたい最後にキーセンテンスがあることや、結論が最初や最後で述べられることを意識して読む順番を考えて。それと、問題解きながら読み進めましょう。
  • Speaking・Writingではテンプレートを活用しましょう。
  • 試験当日は少し遅れていくこと。みながSpeakingをしているなか、君はListeningすることになります。聞き取りにくいかもしれませんが、みなが口にしているのは何でしょう?そう答えです。
  • ダミー問題の存在についてネットで調べてみてください。判断は各自に任せます。
  • おすすめは、必ず覚えられるOfficial Guide/TOEFLテスト英単語3400/大戦略シリーズの単語帳/TOEFLゼミナールReading, Speaking/Mastering Skills for the TOEFL Reading, Listening

課外活動

ここが日本人の弱いであろうところです。かといって、ひたすら大会に参加しまくればいいってものでもないと思います。自分の好きなことを、とことん追求することが大事だと思います。何かでっかいことやっちゃってください。とは言っても必要なので・・・ まず評価はlocalからinternationalになるにつれて上がります。また、何かアカデミックな賞があるといとされています。これは○○オリンピックや模擬国連、WSCで確保している人が多いように感じます。こういう大会に参加するときは”何が求められているのか”を見極めることが大事です、所詮審判がいるゲームなのですから。 情報はGoogleやFacebookを利用し、勝利は腐っても開成生ということでもぎ取ってください。もっと大事なことは、開成で課外活動にとりくむであたっての心構えです。というのも、半端なく煽られます。結果がでるまでつらいでしょうが、ひたすら自分を信じて頑張ってください。見てくれている人は必ずいますし、何より取り組んでいて純粋に楽しいはずです。

最後に

とにかく海外受験はつらいです。そんな中でも耐えられるように、”なぜ自分がアメリカに行きたいのか”考えておくことをお勧めします。

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